結婚式や社員旅行、スポーツチームの遠征などで活躍する「マイクロバス」。
10人以上が乗れる便利な車両ですが、「自分で運転していいの?」と疑問に思ったことはありませんか?この記事では、マイクロバスの運転に必要な免許の種類や取得費用について、わかりやすく解説します。
マイクロバスとは?
まず、「マイクロバス」という車両の定義について確認しましょう。
マイクロバスは、一般的に乗車定員11〜29人以下の小型バスを指します。代表的な車種には、トヨタ「コースター」や日産「シビリアン」などがあります。
バスという名称がついているものの、観光バスや路線バスのような大型バスより一回り小さく、施設の送迎や小規模団体の移動手段として使われることが多いです。
普通免許でマイクロバスは運転できる?
結論から言うと、普通免許ではほとんどのマイクロバスは運転できません。
普通免許で運転できる条件
日本の道路交通法では、普通免許で運転できる車両の条件は以下のとおりです:
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車両総重量:3.5トン未満
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最大積載量:2トン未満
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乗車定員:10人以下(運転手を含む)
つまり、11人以上が乗ることができるマイクロバスは、普通免許では運転できないのです。
マイクロバスを運転するために必要な免許
マイクロバスの運転に必要な免許は、以下のいずれかになります。
1. 中型免許(8トン限定なし)
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乗車定員:11人以上29人以下
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車両総重量:7.5トン以上11トン未満
中型免許があれば、乗車定員29人以下のマイクロバスを運転可能です。
※「8トン限定中型免許」(いわゆる旧普通免許)では運転不可なので注意。
2. 大型免許
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乗車定員:30人以上のバスや大型車両を運転可能
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通常、マイクロバスに限っては大型免許は不要ですが、より大型のバスを扱う場合は必須です。
3. 第二種免許(職業運転向け)
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中型二種免許
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大型二種免許
これらは、旅客を有償で乗せる(営業運転)場合に必要です。例:バス会社の運転手、施設の送迎バスの運転など。
必要な免許の取得条件
中型免許を取得するには、以下の条件があります:
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年齢:20歳以上
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普通免許(または準中型)を取得後、運転経験が通算2年以上
このように、すぐに中型免許を取得できるわけではなく、一定の経験と年齢条件が求められます。
マイクロバス運転に必要な免許の取得費用
免許の種類によって、取得費用は異なります。以下は目安となる金額です(教習所によって変動あり)。
免許の種類 | 取得条件 | 教習所費用の目安(税込) |
---|---|---|
中型免許(8t限定なし) | 普通免許保持・2年以上の経験 | 約25万円〜35万円 |
中型二種免許 | 中型一種免許保持 | 約30万円〜40万円 |
大型免許 | 中型免許保持 | 約30万円〜40万円 |
大型二種免許 | 大型一種免許保持 | 約40万円〜50万円 |
※学科試験・技能試験に不合格になると、追加費用が発生することがあります。
中型免許で運転できるマイクロバスの例
中型免許(8t限定なし)で運転できるマイクロバスの例を紹介します:
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トヨタ コースター(乗車定員:25〜29人)
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日産 シビリアン(乗車定員:26人)
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三菱ローザ(乗車定員:29人)
これらは中型免許で対応可能ですが、有償で送迎業務をする場合は中型二種が必要です。
無料でマイクロバスを運転できる方法はある?
マイクロバスを個人で運転したいけれど、費用がネックという人も多いはず。実は、企業や自治体の制度を利用すれば、免許取得を補助してくれる場合があります。
例:
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介護施設や福祉施設:送迎業務のために中型二種免許取得を支援
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観光バス会社:大型二種免許を取得するための費用を全額負担(条件付き)
求人情報などで「免許取得支援制度あり」と記載されている場合は要チェックです。
まとめ:マイクロバスは中型免許以上が必要!
マイクロバスは便利な車両ですが、普通免許では運転できません。以下の点を押さえておきましょう:
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普通免許で運転できるのは10人以下
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11〜29人乗りのマイクロバスは中型免許が必要
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営業運転には中型二種以上の免許が必要
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取得費用は約25万円〜、条件によっては企業支援あり
もし仕事や地域活動でマイクロバスを運転したい場合は、早めに免許取得を検討しましょう。自分に合った免許の種類と取得方法を選び、安全で快適な運転を目指してください。
ご希望があれば、用途別の免許選びガイドや、おすすめの教習所リストも作成可能です。必要に応じてお知らせください。