家族旅行やグループでの外出、保育園や子ども会のイベントなど、子ども連れでレンタカーを利用する機会は意外と多いもの。でも、いざ予約や手配をしようとしたときに、こんな疑問を感じたことはありませんか?
「子どもは何人まで乗れるの?」
「子どもは大人と同じ1人として数えるの?」
「チャイルドシートを使う場合はどうなるの?」
レンタカーの乗車定員は法律に基づいて定められており、安全運転のためにも正しく理解しておくことが大切です。この記事では、子どもの人数をどうカウントするか、乗車定員との関係、チャイルドシート使用時の注意点など、実際にレンタカーを利用する際に役立つ知識を分かりやすく解説します。
1. 基本:乗車定員とは?
まずは、「乗車定員」について正しく理解しましょう。
■ 乗車定員とは?
車検証やカタログなどに記載されている「乗車定員」は、**その車両に乗れる最大人数(運転者を含む)**を意味します。例えば、8人乗りのミニバンなら、運転手1人+同乗者7人までが法的に認められた定員です。
これはあくまで安全に乗れる人数として国土交通省の規定に基づいており、体格や年齢に関係なく「1人=1人」としてカウントされるのが原則です。
2. 子どもは何人として数えるの?
では本題。「子どもは大人と同じように1人としてカウントするのか?」という疑問に対して、以下のように考えます。
■ 原則:年齢に関係なく1人としてカウント
0歳の乳児であっても、乗車定員上は1人分として計算するのが基本です。つまり、8人乗りの車であれば、赤ちゃんが1人いても、それは1人分の乗車枠を使っているという扱いになります。
これは、すべての乗員がシートベルトやチャイルドシートなど、安全装置を正しく使って座るということが前提になっているためです。
3. チャイルドシート着用義務と関係は?
6歳未満の子どもには、道路交通法によりチャイルドシートの使用が義務化されています(道路交通法第71条の3)。つまり、子どもを乗せるには専用の座席スペースとチャイルドシートが必要ということになります。
■ チャイルドシート使用時のポイント:
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チャイルドシートは大人用シート1席分を使う
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定員内にチャイルドシートを正しく固定できる座席が必要
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チャイルドシートを複数使う場合、車種によっては設置できないことも
例えば、7人乗りのミニバンに大人4人+子ども3人を乗せる場合、子ども3人全員にチャイルドシートを装着する必要がありますが、3台のチャイルドシートが同時に設置できるかどうかは、車種によって異なります。
4. 例外:「子ども2人で1人扱い」のケースはあるの?
法律上、「子ども2人を1人とカウントする」ような例外は原則ありません。
かつて一部のバスや特定の商用車(保育園送迎バスなど)では、「12歳未満の子どもは2人で大人1人分とみなす」ような扱いがありましたが、これは特例的なルールであり、一般のレンタカーには適用されません。
したがって、レンタカーでは以下が基本ルールです。
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すべての子どもは1人としてカウント
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チャイルドシートを必要とする子どもは座席を1つ使う
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抱っこや膝の上に乗せるのは違反行為
5. 実際の計算例
■ ケース1:6人乗りのミニバン
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大人3人+子ども3人(5歳・3歳・1歳)
→ 合計6人。チャイルドシートを3台設置できればOK。
(車種によっては3台の設置が難しい場合もあり、事前確認が必要)
■ ケース2:8人乗り車に大人6人+子ども3人
→ 合計9人になるため定員オーバーで違法
→ 別の車を手配するか、ワゴン車やマイクロバスを検討すべき。
6. チャイルドシートのレンタルは可能?
多くのレンタカー会社では、チャイルドシートの貸し出しサービスを提供しています。事前に予約すれば、出発時に設置された状態で貸し出されることもあります。
■ チャイルドシートの種類:
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乳児用(0〜1歳向け)
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幼児用(1〜4歳向け)
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学童用(4〜6歳、ジュニアシート)
シートの種類や数には限りがあるため、予約時に必ず必要数を伝えるようにしましょう。
7. 失敗しないためのチェックポイント
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✅ 子どもも1人として定員に含める
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✅ チャイルドシートは座席1つ分を使用する
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✅ 車種によってはチャイルドシートが複数設置できない
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✅ 乗車定員を超えると道路交通法違反(罰金や減点対象)
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✅ 抱っこ乗車・膝乗せ乗車は絶対にNG
まとめ:子ども連れでも安心・安全にレンタカーを利用しよう
レンタカーでの家族旅行やイベント移動はとても便利ですが、子どもを含めた正しい人数計算がとても大切です。たとえ赤ちゃんであっても1人分としてカウントされるというルールを理解し、安全第一で車両選びやチャイルドシートの準備を行うことが、楽しいお出かけの第一歩です。
不安な場合は、レンタカー会社に事前に相談して、最適な車種やシート配置の提案を受けることをおすすめします。安全で快適なドライブを楽しんでくださいね。